千里国際学園中等部・高等部 各教科

◆SISの授業

 本学園は、1998年度より、それまでの4学期制から、各学期同授業日数の3学期制(60日× 3)へと移行しました。4月〜6月を春学期、9月〜11月を秋学期、12月〜3月を冬学期と呼んでいます。1999年度からは、中等部3年生以上の授業を、一部を除いて学期完結制としたうえ、定期考査期間を廃止しました。さらに高等部では、各学期ごとに単位を認定するという制度を導入しました。このため、学期ごとに履修科目、時間割が変わります。

 これにともない、学園基本方針として「日常の学習活動を評価の対象としてさらに重視する」方向で、討論、論文、実験、観察、レポート等に重きをおいた授業が行われています。英語・音楽・美術・保健体育の授業は併設の大阪インターナショナルスクールと合同クラスがあり、おおむね英語で行われています。


◆学期完結制について

学期完結制(Term Course System)と呼ばれる本校のシステムには下記の3本の柱となる特徴があります。

【学期完結制】
 1年間を60授業日の均等な3学期に分け、学期ごとに完結する授業を置いて単位を認定する。日本の学校の始まり:4月、 OIS(併設校の大阪インターナショナルスクール)など欧米の学校の始まり:9月、 そして12月と、1年に3回の新しいスタートが切れることにより、世界各地からの帰国生や編入生そして留学をする生徒達の学習がなめらかに積み上げられていく。また、授業を学期単位に分割したことにより、必修科目が無駄なく最小限に押さえられるので、取りたい科目をより自由に選択する幅がひろがる。更に、OISも同じ流れのカレンダーで動いているので、合同授業や交換授業を増やしていくことができる。

【自由選択制】
 1学期の中で効率良く授業を組むために、全授業時間を7つのブロックに分け、それぞれに学校が提供する授業を散りばめて置いた。そのブロックごとに、生徒達がそれぞれ、自分の取りたい授業を選ぶ。それでこそ活気ある教室が生まれ、教師の創意工夫が更に引き出される。今まで通りの、無難な、与える授業やカリキュラムでいいのだろうか。もっと主体的に自分自身で選び取るカリキュラムがあってもいいはずだ。学校の思想が反映されたカリキュラムを与えるのではなく、生徒達に自分のカリキュラムを創らせる学校も独自の思想を持つということができるのではないか。もちろん生徒達は授業選択の中で失敗し、試行錯誤を繰り返すこともあるだろうが、将来を考えながら学習計画を組み立てていくうちに、少しずつ自分を見つけることになる。
  進路の変更に対応し易いのは言うまでもない。学校の決めたカリキュラムのベルトコンベアーに運ばれて卒業まで来てしまうのでは、その先の進路も他人のものさしを借りることになるかもしれない。

【無学年制】
 幅広い選択肢の中から、取りたい授業を、取りたい時に、選ぶとしたら、それはもう横並びになるはずはない。一般の学校では非常に抵抗が大きいであろうが、本校ではこれを乗り越えた。多くの人々がこのシステムの意義を理解してくれたからだと思う。海外現地校から来た生徒達に最も適合する授業が1学年の枠に収まるはずがない。日本人学校や国内からの生徒達も大変個性的だ。生徒ひとりひとりの個性を生かすためには、学年の枠を外すことが必要になることもある。
 できるだけ選択の幅をひろげ、今学期取れなければ、次の学期、そうでなければ来年というように、選択の機会を繰り返すためには、学期完結制、自由選択制、無学年制の組み合わせが効力を発揮する。


Senri International School Foundation, All Rights Reserved. Modified 2006/05/18